自己肯定感を高めこころを安定させ愛にあふれた人生を引き寄せるほほえみ・思い出アート協会 代表のアートカウンセラーのせいらです。
思い出アート®遺品作品を制作された方々のお声から、思い出アート®はグリーフケアにもなりえると考えております。そこで本日は、グリーフケアについてご説明します。
グリーフとは?
家族やペット、愛する人との死別後に体験する情緒的状態を「グリーフ」(悲嘆)といいます。
グリーフケアとは?
大切な家族を亡くした時、愛する人がもうこの世にはいないということを突き付けられたとき、どうしようもない感情に襲われ、大きな悲嘆を味わいます。「悲嘆」とは、大切な人や大切なものを亡くした時に体験する精神的反応であり、だれもが悲嘆を経験するものであり、自然な人間の反応です。
そのような悲嘆のさなかにある人を癒すことを「グリーフケア」と呼びます。
なぜ今、グリーフケアが必要であると言われているのか?
それには、核家族化が進んだことによる悲嘆者を癒す場の欠如と医療技術の進歩による病院で最期を迎える人の増加が関係していると考えられています。命あるものは、必ず死を迎える。古来より、人は大切な人の死を悲しみながらもきちんと受け止めてきました。人が在宅で亡くなっていたころ、大家族で暮らしていたころは、近所づきあい、地域社会があり、曾祖父や祖父母を看取るという過程を子どもの頃から経験してきました。それによって、死とはどういうことなのかを学び、死別の悲しみもみんなで共有できていたのではないでしょうか。
しかし、核家族化が進み医療技術が進歩したことで、親や配偶者など近しい人の死が初めて経験する死となることが多くなりました。その結果、死生観を育む機会がなくなり、大切な人を亡くしたとき、どうしたらよいのか分からない状況へと陥りやすくなってしまったのです。
近所づきあいがあり、大家族で暮らしていたころは、死別を経験し悲しんでいる人がいれば、自然と声を掛け合い、一緒に涙を流してきたのではないでしょうか。いろいろな何代の人との関わり合いの中で、話ができていたことでしょう。ところが、核家族化が進み、親と子だけの関係になると、家族の誰かが亡くなったとき、お互いが悲しんでいてはいけない、心配させてはいけないと感じ、話せなくなるのです。また、大勢の人が集まるお通夜や告別式、法要などの葬送儀礼も悲嘆のさなかにある人を癒す場となっていました。しかし、今では家族葬が主流となり、葬送儀礼は衰退化しつつあり。周りの人たちも死別の経験がなく、悲嘆者に言葉をかけることができなくなっています。悲嘆者はますます孤独化し、鬱になったり、最悪の場合自死を選んでしまうこともあります。
悲嘆者をどのように癒すのか?
悲嘆者を癒す方法は、その方の状態をそのまま受け入れることです。その方の心を信じ、聴き手に徹する必要があり、傾聴力が求められます。アドバイスや助言はせずに、相手をそのまま丸ごと受け止める、お話を傾聴し、心に寄り添うのです。
死を身近で感じることが少なくなった現在において、悲嘆者を癒す形が求められています。
遺族の会など悲嘆者を支える団体はありますが、悲嘆のさなかにあるときに、自ら遺族の会を探し出すことはハードルが高く、大きなエネルギーを要します。また、人前で涙を見せたり、感情を表せることに抵抗のある人も多く、死別の悲しみを人に話すことは、とても難しいことです。
思い出アート®作りでは、アドバイスや助言をするのではなく、傾聴することに重きを置き、作品作りをされる方の心に寄り添ったアート体験を提供しています。不要な言葉がけをされる心配がなく、自然体で作品作りができる時間を過ごせるよう、思い出アート®認定講師には傾聴の大切さと傾聴カウンセリングの行い方についてお伝えしています。
思い出アート®なら、死別の悲しみを無理やり吐き出すのではなく、作品という形にすることで癒しを与えることができます。
思い出アート®遺品作品を制作された方々の生のお声。
- 「『遺品』だったものが、とってもあたたかい雰囲気の『作品』に生まれ変わって嬉しくなりました。遺影の横に飾ったら、ふんわり優しい空気が漂いました。」
- 「愛犬はもういないけど、いつまでも一緒だよと語りかけてくれているような気がして嬉しくなりました。」
- 「父が生前好きだった煙草の箱も作品にすると、天国できっとタバコを吸っているんだろうなと思えました。」
- 「私は今はまだ亡くなった人の思いが強く気持ちがマイナスになりがちなのですが、そんな人には気持ちが落ち着くし優しくなれるよって進めてみたいですね。」
話そうと意識して話すのではなく、作品作りを通して自分の心を表現することで、悲しみの落ち着き場所を見つけるお手伝いができます。
最後に…
思い出アート®︎にご興味をお持ちいただいた方は、ぜひ、お気軽にご相談ください。(LINEでもOK)